Bioethics - World

【Bioethics - World】

※2013.10/15 世界観設定修正

旧世界観設定はこちら



【あらすじ】
ヒトに遺伝子操作を加えて生み出される「獣人」。
存在はおろか造られる目的すらも公になっていない獣人は、世界的製薬企業GPCの裏側で開発が進められていた。

高校二年生になったばかりの藍川 燕は、家族と帰省中に交通事故に巻き込まれてしまう。
致命傷を負いつつも一命を取り留めた藍川だったが、この事故で家族を喪い、自らはGPCの手によって実験体として回収され、鳥類型の獣人へと造り替えられた。
全ての気力を失い、研究材料として拘束された日々を過ごす藍川だったが、ある人物との出会いを切欠に、実験施設からの脱走を決意。
やがて同じ痛みを分かち合う獣人達と出会い、自身の「人間」としての在り方を探し求めていくことになる。



【獣人(じゅうじん)】
国際的製薬企業GPC(後述)が、人間をベースに獣の遺伝子を導入して造り出した存在。
人の姿と獣人の姿の二面を持ち、その殆どが自らの意思でDNAに組み込まれた獣の遺伝子を発現することにより、「獣人化」することが出来る。獣人化後は名称のとおり、人と獣を掛け合わせたような異形の容姿となり、高い身体能力を発揮する。
人間の獣人化手術の成功率は遺伝子レベルの適正によって左右されるため、副作用で命を落とす者も少なくない。
獣人の素体とされる人間は拉致された一般人や罪人などが主であるが、一部には自ら志願して獣人となった者もいる。

【マスク(Mask)】
獣の遺伝子が抑制された、いわゆる人間形態をしている獣人を指す。
個体差はあるものの、獣人の常態が人間と同じ容姿であるため、基本的な形態とも言える。
獣の遺伝子の大半が発現されていない分、変身時よりは身体能力はやや劣るものの、それでも常人以上の力を保持している。

【獣人の分類】
哺乳類型(Mammalia)、鳥類型(Aves)、爬虫類型(Reptilia)、キメラ型(Chimera)の四種類に分類される。

・哺乳類型(Mammalia)
現段階で最も造られた個体数が多い獣人種。
ヒトも哺乳類であるため遺伝子的差異が少なく、種類も最多数を極める。
それ故に完成度の高い個体も多く、最も研究が進んでいる種でもある。

・鳥類型(Aves)
哺乳類型に次いで生み出された獣人種。
哺乳類型に比べると安定した個体は少なく、手術の成功率や完成度も低い。
また、変身後の姿が三つに分けられ、通常の鳥類のように両腕が翼となっている「翼腕形態」
飛行能力が欠如した代わりに、地を駆ける為に両足が発達した「無翼形態」
そして、腕と翼が分立した「背翼形態」と呼ばれる三種に分けられている。

・爬虫類型(Reptilia)
まだ研究が始められたばかりの種であり、現段階では完成した個体は殆ど存在しない。
ヒトとの遺伝子差異が大きいためか、手術の成功率も極めて低く、鳥類型以上に作成は難しいとされる。

・キメラ型(Chimera)
二種以上の異なる種の遺伝子を導入して造られる獣人。
新生物作出の究極の着地地点ともいえる型だが、複数種類の遺伝子を導入するため、既存の獣人種と比べると致死性の副作用を引き起こす確率が非常に高い。
その為、今なお完成した個体は存在していない。

【ランク】
獣人の完成度を示す指標であり、身体的な能力の高さを表すものではない。D~Sの五段階に分類される。
詳細な完成度は%で表記されるが、これが90%以上であればSに、80%以上でA、60~70%でBという形式になっている。A以上のランクが付けられる獣人は珍しく、非常に完成度が高い個体であるため、「上位種獣人(High rank)」と呼ばれる。完成度が上がるにつれて変身後の身体は動物に近い形になっていくが、それに比例する形で精神的にも獣性を帯びてくる。
このランクがD以下になると生体的に不安定さが否めない状態となり、その殆どが身体に何らかの疾患を伴ってしまう。



【Genom Project Corporation(GPC)】
通称GPCと略される、国際的製薬企業。表向きでは遺伝子工学を駆使した人工臓器の開発や薬品製造、生物のゲノム解析などに従事する会社。
世界規模で会社を展開し、あらゆる医療分野に貢献しているため、その権限は非常に大きいものがある。
しかし、数年前より違法に「獣人」という存在の開発しており、人権を無視して素体となる人間を拉致し、被験者として利用するという非人道的な実験が秘密裏に執り行われていた。
GPCが獣人を造る目的は軍事目的や単にヒトを使用した臨床試験目的等、様々な説があるものの確かなことはまだ明らかになっていない。
この違法な獣人研究については近年になって内部告発が決行され、現在開発プラントは事実上停止したことになっているが…

【国際軍事委譲機関/international military devolution organization(IMDO)】
各国の強制力及び核抑止力として働くよう設立された国際機関であり、各主要国に支部が存在する。民間軍事会社を統制し、更に各国の軍事の一部を取り持つ。
元は架空の政府「世界連邦政府」の基幹となるように作られたものだが、実現困難な構想ため現在の形のままに留まっている。
巨大な軍事力抱えるが故にその存在自体は公にはなっておらず、無政府状態に則って条約の破棄等を行う国に対しての、裏からの抑止力となっている。
バイオテロや化学兵器の対策にも視野を広げているため、国際的製薬企業GPCが開発した獣人に対しても目を付け、その監視と保護を行っている。

【ホイッスルブローワー/Whistle-Blower】
GPCの獣人開発が内部告発された際、救出された獣人によって設立された組織。正式には国際軍事委譲機関(IMDO)の部署の一つ。
獣人自体が社会的な混乱を招きかねない存在であることから、機関内でも一部の人間を除いて事情は知られておらず、普段はバイオテロの対策部署として見られている。
獣人実験の被害者に対する治療や保護を行い、最終的には元の人間同様に社会復帰出来ることを目指している。



【ambush(アンブッシュ)】
遺伝子操作によって人工的に生み出されたレトロウイルス。
細胞に合わせて形を変化させる特殊性を有するため、動物・植物を問わずあらゆる生物に感染する。
また、もっとも大きな特徴が、自らの遺伝情報の発現と抑制を繰り返す性質を持つというところにあり、このウイルスを利用して作られたのが「獣人」である。ambushに動物の遺伝子を組み込み、宿主である人間へ感染させることで、目的の遺伝子を挿入、発現させている。
獣人が容姿を変化させる性質も、このambushが持つ遺伝情報の発現と抑制を繰り返す特徴によって引き起こされている。
まだambushに関しては不明瞭な部分が多く、詳細なデータは存在していないため、何処でどのようにして生み出されたかははっきりしていない。

【ケルコス器官】
レトロウイルスであるambushが、感染した宿主の視床下部に形成する小型の器官。
このケルコス器官は二種類のホルモンを分泌するが、このホルモンはambushに感染した細胞にのみ作用する。
この器官を切除すると理論上ホルモンの分泌は無くなるが、視床下部に同化する形で形成されているため、身体に重大な後遺症を与えてしまう可能性が高い。

【ビオスリン(Bi)】
ambushに感染した細胞の遺伝子情報を発現させる作用を持つホルモン。
ケルコス器官で生成され、心拍数や血糖値を上昇させるなどアドレナリンに似た作用をもたらす。
その性質からビオスリンを獣人に投与すると獣人化が促進されることとなるが、過剰な投与を受けると心臓に負荷が掛かったり、時には獣人から人間の姿に戻ることが出来なくなることもある。

【ロギスリン(Lo)】
ビオスリン同様にケルコス器官から分泌されるホルモン。
これが分泌されると鎮静作用を引き起こし、獣人に直接投与すると獣人化が抑制される。そのため、獣人化時に投与されると人間の姿に戻ることになる。
また、麻酔に対して感受性の低い獣人でも、ロギスリンを投与することで鎮静させることが出来るため、戦闘においても使用されることがある。